米国は2022~2025年の累計で、世界最大の軍用ドローン輸出国だった。一方、2025年単年ではイランが米国を大きく上回った。ウクライナ戦争を背景に攻撃用ドローンの需要が急拡大し、武器輸出の構図にも変化が生じている。
TechRadarが今月13日(現地時間)に報じた。ストックホルム国際平和研究所(SIPRI)の武器移転統計を基に分析したところ、2022~2025年の軍用ドローン輸出は米国が7592機で首位、イランが6800機で2位、ドイツが1000機で続いた。
米国とイランの輸出台数を合わせると、集計対象全体の約86%を占めた。
主な輸出先は、ウクライナ戦争の当事国に集中した。米国の輸出分の95%はウクライナ向けで、イランの輸出分の99%はロシア向けだった。
ロシア向けに供給された機体の多くは、標的に突入して爆発するシャヘド136攻撃用ドローンだった。
年次ベースでは順位が入れ替わる。2025年の輸出台数はイランが2002機となり、米国の402機の約5倍に達した。米国は2024年の3219機から1年で大きく減少した。
米国の輸出減少には、ウクライナ向け軍事支援の縮小が影響した。2025年は米国製ドローンの主な供給先が、ウクライナから台湾へ移った。
他国との差も大きい。ポーランドは690機で4位、トルコは381機で5位だった。
トルコはパキスタン、クウェート、ルーマニアなど28カ国にドローンを供給した。主力のバイラクタルTB2は、使い捨てではない軍用ドローン輸出の58%を占めた。
もっとも、今回の統計は軍用ドローン市場全体を網羅したものではない。SIPRIは一定重量以上の無人機や使い捨て攻撃用ドローンを集計対象としており、小型のFPVドローンや商用機の多くは含まれていない。
集計対象の97%は使い捨て攻撃用ドローンで占められている。このため、輸出台数だけで各国のドローン技術力や防衛産業全体の競争力を評価するのは難しい。