Google Geminiのイメージ(写真:Shutterstock)

GoogleのAIチャットボット「Gemini」が、質問応答にとどまらず、予定管理や情報収集、メール整理といった定型業務を自動化するツールとして用途を広げている。決まった時間に必要な情報を確認したり、繰り返し使う指示を保存したり、複数アプリを連携して作業を任せたりできるようになってきた。

米ITメディアのEngadgetが10月13日(現地時間)に報じた。Geminiは予約タスクや外部サービス連携、「Gems」を再編した「Gems」のスキル機能、「Gemini Spark」などを通じ、日常業務の自動化を進められるとしている。

まず活用例として挙げられるのが、予定確認と移動時間の把握だ。Geminiには、毎朝カレンダーを確認し、当日の予定に合わせて所要時間を見積もるよう依頼できる。例えば、毎日午前7時30分に当日の予定を確認し、地図情報を基に移動時間を算出するよう設定する使い方がある。

この機能を使うには、カレンダーやメールなど必要なアプリをGeminiに接続しておく必要がある。

もっとも、移動時間は実際の交通状況とずれる可能性がある。Geminiは取得した情報を基に推定するため、リアルタイムの道路状況が反映されない場合があるという。出発前に地図アプリで経路と所要時間を再確認するのが無難だ。

次に、関心分野の最新ニュースを定期的にチェックする使い方もある。予約タスクを使えば、特定テーマの最新情報を決まった時間に検索し、要点を要約するよう設定できる。例としては、毎日午前9時にApple関連ニュースを検索するよう依頼する方法が挙げられる。

結果がまとまり次第、通知を受け取れるため、その都度手動で検索する手間を減らせる。日次や週次で要約を受け取る運用も可能だが、同時に設定できる予約タスクは最大10件までに限られる。

週末の外出先を提案させる使い方もある。毎週金曜または土曜に週末プランを提示するよう設定でき、飲食店やカフェなどの候補を挙げさせることが可能だ。Geminiに位置情報へのアクセス権限を付与すれば、周辺スポットの提案にも活用できる。

ただし、予約タスクは利用者の移動に合わせて位置情報をリアルタイムで更新する仕組みではない点に注意が必要だ。初回設定時に取得した位置情報を基準に動作する可能性があり、別の地域へ移動している場合は、提案結果が現在地と一致しないこともある。

4つ目の活用法は、繰り返し使う指示をスキルとして保存することだ。Googleは既存の「Gems」をスキル中心に再編し、複数の会話で繰り返し使う指示や好みを保存できるようにしている。週次ニュースレターの作成時にブランドガイドラインを適用したり、特定の文体や形式を維持したりしたい場合に有効だ。

保存したスキルは、会話中に「/スキル名」の形式で呼び出せる。Googleは今後、スラッシュの代わりに「@」記号でスキルを呼び出す方式も導入する予定だとしている。同じ条件を毎回入力する必要がなくなるため、反復的な文書作成や編集の効率化につながる。

5つ目は、「Gemini Spark」を活用した常時型の業務自動化だ。Google AI ProとUltraの契約者向けに提供されるGemini Sparkは、スマートフォンやノートPCの電源が切れている間も処理を継続できる常時型エージェントとされる。1週間分のメールを確認して重要点を要約したり、ToDoリストを作成して予定をカレンダーに追加したりする作業を任せられる。

SparkはGmail、Google Calendar、Google Driveなどと連携する。ただ、これらの接続は初期状態では無効になっており、利用者が設定メニューから有効化する必要がある。Googleは、Sparkが重要な作業を実行する前に利用者の確認を挟む設計だと説明した。自動化の過程でメールやファイルを勝手に削除するといった動作を防ぐための措置という。

Geminiの自動化機能は、予定確認や情報検索といった単純な反復作業の削減にとどまらず、複数サービスをまたぐ業務処理へと広がっている。一方で、機能ごとにアプリ連携や権限設定が必要で、地域によっては提供状況が異なる場合もある。実運用に入る前に、対応範囲と実行条件を確認しておく必要がある。

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