写真=Reve AI

Anthropicが14日、機関投資家向けに第3四半期の財務実績を初めて開示する見通しだ。IPO準備の一環で、投資家の需要や市場の反応を探る狙いがある。未上場AI企業の業績指標として、ハイテク株全体の地合いを左右する可能性もある。

CNBCによると、サンフランシスコに本社を置くAnthropicは14日、機関投資家との非公開会合で関連数値を提示する予定。Anthropicはコメントを控えた。

未上場の人工知能(AI)企業の業績動向は、個別銘柄にとどまらずハイテク株全体に波及しうる。先週はOpenAIの売上高や会計処理を巡る報道が市場に混乱をもたらし、主要半導体株やNasdaq指数の重しとなった。

OpenAIは資金調達の過程で、既存投資家に調整後売上高として500億ドルを示した。市場で見込まれていた700億ドルを下回る水準だった。

事情に詳しい関係者は、この差はクラウド提携先経由の売上を除外したためであり、需要の変化を反映したものではないと説明した。

Anthropicが今回、同様の基準で数値を示すのか、提携先売上を含めるのかは明らかになっていない。ただ、今回の開示は、IPOを控えるAnthropicの成長性や収益性を投資家が見極める重要な材料となりそうだ。

経営陣や主幹事証券にとっても、開示された数値に対する投資家の反応を通じて、需要の強さを測る機会になる。

Anthropicは、企業価値2兆ドル(約300兆円)規模を目指して上場準備を進めているとされる。計画を知る関係者の間では、足元の売上推計を踏まえれば、年末までに売上高が1000億ドル(約15兆円)を超えるとの見方も出ている。

この企業価値が実現すれば、SpaceXを上回る大型IPOとなる可能性がある。

Anthropicは年初に米証券取引委員会(SEC)へ非公開で上場申請書類を提出したが、S-1登録届出書に盛り込まれる財務情報はまだ公表していない。ロイターはAnthropicが11月に上場すると報じたが、計画を知る関係者は具体的な上場時期には言及しなかった。

もっとも、市場環境は大きな変動要因だ。金利上昇でAI投資への警戒感が強まるなか、Broadcomのホック・タン最高経営責任者(CEO)は12日のカンファレンスで、金利が上昇すればAI企業にとって資金調達が最大の制約になり得ると述べた。

AI投資の資金調達の持続性を巡る懸念は強まっており、14日も半導体株は軟調に推移した。

Anthropicの上場の成否は、同社の成長性だけでなく、市場の投資家心理にも左右される見通しだ。投資銀行各社は成長株やAI関連銘柄への需要を注視しており、今回の業績開示は大手AI企業の上場価値を測る試金石となる可能性がある。

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