XRPのデリバティブ市場で、ロングポジションの強制清算額が1日で6億1000万ドル(約914億円)を超え、過去最大を記録した。9月以降の価格反発局面で積み上がったレバレッジが、相場の反落をきっかけに一斉に解消された格好だ。ETFへの資金流入といった前向きな動きもあるものの、先物市場では再び強気ポジションが増えており、変動性の高い状況が続いている。
Decryptが13日(現地時間)に報じたところによると、XRPは11日、Binance、OKX、Bybitなど主要取引所で6億1000万ドル超のロング清算を記録した。XRPの清算額としては単日ベースで過去最大となる。
今回の急変は、反発局面で膨らんだレバレッジリスクが一気に表面化した事例とみられている。XRPは9月から10月初旬にかけて回復基調を維持し、1.55~1.60ドル近辺まで上昇した。価格上昇に伴って先物の未決済建玉も増加し、上値を見込む投資家のロングポジションが積み上がった。
未決済建玉は、決済されていない先物契約の総額を示す。増加は市場参加の拡大やポジション構築の活発化を意味する一方、相場観が一方向に偏ると、急変時の清算リスクが高まりやすい。
実際、XRP相場が弱含んだ8月中旬には、デリバティブ市場の未決済建玉は3億6000万ドル(約540億円)水準まで縮小した。その後、9月に入って価格が持ち直すと、未決済建玉は6億2000万ドル(約930億円)水準まで拡大した。Binanceにおける直近30日平均のXRP未決済建玉も5億1100万ドル(約767億円)とされ、8カ月ぶりの高水準となった。
問題は、価格上昇期待の強まりとともに、レバレッジをかけたロングが急速に膨らんでいた点にある。XRP価格が下落すると、証拠金維持が難しくなったロングポジションが強制清算され、その売りが追加の下押し圧力となった可能性がある。下落がさらに清算を呼ぶ悪循環となり、大規模なポジション整理につながった。
足元のXRPは1.37ドル前後で推移している。反発局面で付けた1.55~1.60ドルの水準を下回る。BinanceにおけるXRP未決済建玉の名目額は4億6700万ドル(約701億円)と直近高値から減少したが、直近24時間では2.48%増加した。大規模な清算後も、一部の投資家が再びポジションを構築していることを示している。
もっとも、先物市場でポジションが再び積み上がっているからといって、直ちに相場反発につながるとは限らない。無期限先物のファンディングレートはプラス圏を維持し、ロング優位の状態が続いている一方、XRP価格は明確な上昇トレンドを取り戻せていない。強気資金の流入はみられるものの、現物の買いが相場を押し上げるほど伴っているかはなお不透明だ。
現物市場では前向きな材料もある。SoSoValueのデータによると、9日までの週のXRP ETFには1131万ドル(約17億円)が純流入した。先物のレバレッジ取引と異なり、ETFへの資金流入は現物需要を映す指標と受け止められる。ただ、単週の純流入だけで持続的な買いトレンドが形成されたとみるのは難しい。
今後のXRP相場は、清算後にレバレッジポジションがどの程度のペースで再び積み上がるか、また現物買いがそれを支えられるかが焦点となる。ロングが再び積み上がる局面で価格が一段安となれば、強制清算が繰り返される可能性がある。一方で、現物需要の流入が続き、売り圧力が和らげば、1.60ドル回復を試す余地も残る。
今回の急変は、XRPの反発局面でデリバティブ市場のレバレッジがどこまで膨らんでいたかを改めて示した。記録的な清算の後も強気ポジションの再構築が進んでいることから、今後の相場を見る上では、価格動向に加え、未決済建玉やファンディングレートの変化も重要な指標となりそうだ。