米国のビットコイン需要を映すCoinbaseプレミアム指数が7月以来の低水準となった。写真=Shutterstock

米国市場におけるビットコイン(BTC)の需要減速が意識されている。米国の需要指標とされるCoinbaseプレミアム指数が7月以来の低水準に低下し、機関投資家の現物買いの鈍さを示唆しているためだ。一方で、オンチェーン上では中長期保有の積み増しも続いており、市場の見方は一様ではない。

ブロックチェーンメディアのCryptopolitanが13日(現地時間)に報じたところによると、Coinbaseプレミアム指数は7月以降で最も低い水準まで低下した。Coinbaseとグローバル市場との価格差はマイナス0.19%で、下げ幅自体は大きくないものの、米国投資家の買い意欲の後退を示すシグナルと受け止められている。

10月に入ってからは、Coinbaseプレミアム指数のマイナス幅が拡大する一方、ビットコイン価格は8万~8万5000ドルのレンジで推移した。夏場の安値圏からは持ち直したものの、上昇局面での追随買いは限られ、米国の大口投資家による売り圧力が続いたとの見方が出ている。

アナリストのダークプロストは、Coinbaseプレミアム指数が機関投資家の資金フローを色濃く反映する指標だとみている。Coinbaseの主な参加者がプロ投資家であるのに対し、Binanceには個人投資家に加え、より高いリスクを取る投資家層も幅広く参加しているためだ。直近の反発局面でも、米国のプロ投資家は積極的に買い増すより、慎重姿勢を維持しつつ利益確定を優先したという。

こうした動きの背景には、地政学リスクや米国内の経済・市場要因への警戒がある。記事では、米国の機関投資家はイランを巡る緊張など外部環境の変化に敏感に反応しており、需要の鈍化をBinance経由の個人投資家の買いだけでは補い切れていないと指摘した。米国時間帯の需要は、上場投資信託(ETF)のビットコイン保有残高の変化とも関連するとみられている。

世界的な不確実性の高まりやエネルギー価格の上昇も、機関投資家のリスク資産配分を抑える要因として挙げられた。ビットコインは値動きの大きさから、インフレヘッジ手段として積極的に選好されているわけではなく、資金の一部は株式やハイテク株、S&P500指数連動資産に向かっているとの見方もある。

一方、オンチェーンでは蓄積基調が続いている。100~1000BTCを保有するアドレスは2万384件と過去最高を更新した。2026年に入ってから同規模のアドレスは約1000件増加したという。従来からの長期保有者が保有を維持する半面、マイニング企業は事業活動を縮小し、保有するビットコインの売却を増やした。

市場心理は中立圏へ戻っている。ビットコインのセンチメント指標は一時、強欲圏とされる70ポイントを上回っていたが、その後は55ポイントまで低下した。直近で価格が8万1000ドル近辺まで下落する過程で、ロングポジションの清算が発生したことが主因とされる。

需要動向にはなお強弱が混在する。ビットコイン価格が8万ドルに近づく局面では押し目買いが入り、ビットコインを財務資産として保有する企業も保有量を維持、あるいは追加購入している。先物需要は10月に入って持ち直したが、現物需要はなお低調という。

直近30日間のビットコインのボラティリティは1.52%と、8月の0.90%を上回った。水準自体はなお歴史的に低い部類に入るが、市場では長期保有を前提とした強気姿勢よりも、相場変動に機動的に対応する慎重な売買が優勢であることを示している。今後の反発持続性は、米国の機関投資家による現物買いが戻るかどうかに左右されそうだ。

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