Rippleは、Stripe傘下のウォレットインフラ企業Privyと連携し、XRP Ledger(XRPL)向けにAIエージェント対応の決済基盤と組み込み型ウォレット機能を導入する。機械間決済を担うプロトコル「x402」とあわせ、AIエージェントがXRPやRipple USD(RLUSD)でデジタルサービスの購入や決済を自律的に行える環境を整える。
ブロックチェーンメディアのU.Todayが10月13日(現地時間)に伝えた。今回の統合により、開発者は利用者に秘密鍵の直接管理を求めることなく、XRPやRLUSDを使う決済アプリを構築できるようになる。
Privyのプログラマブルウォレット技術を活用することで、開発者はXRPLベースのウォレットを構築・管理し、利用者が取引を承認する仕組みを実装できる。今回の協業の狙いは、AIエージェントが資金を保有し、取引や決済を自律的に実行する「エージェント型コマース」への対応にある。
中核技術の一つが、ソフトウェア同士の自動決済を簡素化するオープンな決済プロトコル「x402」だ。これによりAIエージェントは、人手を介さずに計算資源やAPIアクセス権、AIモデルの推論処理といったデジタルサービスを購入できる。例えば、AIエージェントがデータアクセスサービスを購入し、XRPまたはRLUSDで対価を支払った後にデータ提供を受ける、といった利用を想定する。Rippleは、こうした仕組みによってXRPLを機械間決済のネットワークとして活用できるとみている。
Rippleによると、XRPL上でAIエージェントが処理した決済件数は累計約1300万件に達し、ネットワーク全体の活動の約25%を占める。RippleXでエンジニアリングを統括するJ. Ayo Akinyele氏は今月初め、自動化された取引件数が7月の約100万件から10月には約1300万件へ増加したと明らかにした。
もっとも、取引件数の増加がそのまま決済規模の拡大を意味するわけではない。現時点では、機械間決済の大半は比較的小口の暗号資産取引にとどまっている。
今回の協業は、RippleのAIコマース戦略をさらに広げる動きでもある。Rippleは6月、XRPとRLUSD、x402プロトコルを活用して自律決済アプリを開発できるAIスターターキットを公開していた。Privyは今後、取引ポリシーの制御機能やガス代の肩代わり機能も追加する予定だ。Rippleは今回の統合により、開発者の実装負担を下げるとともに、XRPLの活用領域を従来の暗号資産決済からさらに広げたい考えだ。