国政監査で答弁するソン・ギョンヒ個人情報保護委員長。写真=聯合ニュース

相次ぐ大規模な個人情報漏えいを受け、韓国国会の国政監査で政府の監督責任と制裁の実効性が厳しく問われた。個人情報保護委員会は13日、従来の対応には限界があったと認めた上で、制裁に加えて事前予防を強化する方向で制度を見直す考えを示した。

同日、国会政務委員会は、個人情報保護委員会と国務調整室などを対象に国政監査を実施した。与野党議員は、相次ぐ漏えい事故への政府対応や再発防止策の実効性について追及した。

与党「国民の力」のチョ・ジョンフン議員は、個人情報保護委員会の予算が直近5年間で45%増えたにもかかわらず、事故が後を絶たないと指摘した。政策効果に疑問を呈し、8月に発生した政府24の情報漏えいでは、国民への通知まで1カ月以上かかったと批判した。

同議員は、政府機関ですら個人情報保護と被害通知の義務を十分に果たしていないとし、「個人情報保護委員会は何のためにあるのか。成果は何か」と問いただした。また、売上高の最大10%を上限とする懲罰的な課徴金の賦課だけでは、問題解決に限界があるとの認識も示した。

これに対し、ソン・ギョンヒ個人情報保護委員長は、政府24の通知が遅れたとの認識を示した。「IT投資に比べ、これまでセキュリティ投資が大きく不足していた」と述べ、個人情報の保護・管理体制の遅れが積み重なってきたと説明した。

◆公的機関への処分の甘さも論点に

公的機関による個人情報漏えいに対する制裁の実効性も争点となった。

与党「国民の力」のソ・イルジュン議員は、個人情報保護委員会の提出資料を基に、2022年から2026年8月までに公的機関で発生した漏えい事故は128件、流出した情報は約772万件に上ったと指摘した。一方で、事故責任者に対する懲戒勧告は2件にとどまったという。

ソ議員は「公的機関は個人情報漏えいを起こしても、事実上、十分な懲戒を受けていない」と述べ、民間企業と公的機関の間で制裁水準に差があると問題視した。

ソン委員長は、懲戒要求は20件あり、このうち7機関が受け入れたと説明した。ソ議員の集計とは差があるとして、関連資料を提出して説明する考えを示した。

また、公的機関には売上高の概念がないため定額課徴金を適用しているとした上で、担当者への懲戒と機関としての責任を強化する方向で制度改善を進めていると述べた。

◆漏えい隠蔽や調査妨害への対応強化へ

企業による漏えい隠蔽や調査妨害に対し、現行制度では制裁に限界がある点も浮き彫りになった。

野党「共に民主党」のキム・ヨンマン議員は、KTが2024年3月にサーバ38台のマルウェア感染を把握しながら申告せず、その後、侵害を受けたサーバの一部ログを削除するなど、調査を妨げた疑いがあると指摘した。

個人情報保護委員会の調査初期には保存資料がないと説明していたものの、ログ削除の事実が確認された後になって別途保管していた資料を提出したとして、故意の隠蔽に対する処罰強化を求めた。

この日、証人として出席したKTの最高情報セキュリティ責任者(CISO)は、当時の対応や措置の過程に不十分な点があったと認めた。一方、組織的な隠蔽があったかどうかについては捜査中だとして、具体的な言及を避けた。

ソン委員長も、調査着手前の証拠隠匿や廃棄に対する独立した制裁根拠が不十分だと認めた。課徴金の賦課などを通じて調査の実効性を高めるには、個人情報保護法の改正が必要だとの考えを示した。

個人情報保護委員会が2026年8月までに賦課した課徴金の累計額は7470億ウォン(約819億円)に上る。2025年通年の賦課額1678億ウォン(約184億円)を大きく上回った。9月からは、重大かつ反復的な違反に対し、売上高の最大10%を上限とする懲罰的課徴金制度も施行された。

同委員会は今後、証拠保全命令や、調査に非協力的な事業者に対する履行強制金の導入を進める方針だ。100万件以上の大規模漏えいなど重要案件については、専担調査団を編成し、迅速に対応する。

◆重複申告の解消へ、ワンストップ化も提起

個人情報漏えいへの対応業務が複数の政府機関に分散し、初動対応の効率を下げているとの指摘も出た。

野党「共に民主党」のユ・ドンス議員は、個人情報、個人信用情報、情報通信網の侵害事故では、それぞれ適用法令や申告先が異なるため、企業が同じ事故を複数機関に重複して届け出なければならないと指摘した。

ユ議員は、最近では金融会社7社のうち5社が、個人情報保護委員会と金融当局の双方に申告した事例があったと紹介した。その上で、1機関への申告で関係機関に情報が共有されるワンストップ申告体制の構築を提案した。

これに対し、ソン委員長は、ハッキングの認知時点と個人情報漏えいの認知時点は一致しない場合があるとしつつ、共通の申告情報を関係機関で連携する必要性には同意した。

「1回の申告で関係省庁すべてに情報が届く仕組みについては、関係省庁間の協議とシステム実装が必要だ」と述べ、体制整備を進める考えを示した。

ソン委員長はこの日の業務報告でも、最近の漏えい事故について重い責任を感じていると表明した。金融・セキュリティ関連省庁と連携し、事故調査と被害拡大防止に取り組むと強調した。

また、被害者の権利救済や事故予防、証拠隠匿・廃棄の通報に対する報奨などに活用するため、158億ウォン(約17億円)規模の統合基金の造成を進める方針も明らかにした。公的機関と大規模な個人情報処理事業者に対する事前点検も強化する計画だ。

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