韓国政府が2035年までの構築を目指す独自の低軌道衛星通信網について、初期段階の最大の制約がロケットの打ち上げ能力にあることが明らかになった。宇宙航空庁のオ・テソク長官は13日の国会国政監査で、ヌリ号や次世代ロケットだけでは必要な衛星を打ち上げ切れず、海外ロケットの活用が避けられないとの認識を示した。
オ長官は、国会の科学技術情報放送通信委員会の国政監査で「低軌道衛星通信網の大きなボトルネックはロケットだ」と述べた。その上で、「現在のヌリ号と次世代ロケットでは、初期衛星をすべて打ち上げることはできない」と説明した。
宇宙航空庁は、国家安全保障や災害などの非常時にも使える独自の通信網確保を重視している。韓国型低軌道衛星通信網の構築事業を進めており、衛星128機、256機、512機をそれぞれ配置する3つの案を検討している。
課題は、多数の衛星を短期間で軌道投入する打ち上げ手段だ。宇宙航空庁は、国内ロケットの輸送能力だけでは対応が難しいとみている。オ長官は「512機案はもちろん、128機案でも第1段階ですべてを打ち上げることはできない」と述べ、海外ロケットの活用が必要だとした。
国政監査では、海外ロケットへの依存に伴うリスクも指摘された。イ・ヨンヒ議員は、多目的実用衛星「アリラン6号」の打ち上げ日程が複数回延期された事例を挙げ、国家衛星の海外打ち上げ契約に適用する標準ガイドラインの整備を求めた。
一方、宇宙AIデータセンター分野でも、韓国の技術開発のスピードが主要国に後れを取っているとの指摘が出た。イ・ジュヒ議員は、米国と中国がすでに宇宙AIコンピューティング技術の実証を進める一方、韓国では関連実証用のプラットフォーム衛星の打ち上げが2030年計画になっていると指摘した。
来年度の政府予算案に盛り込まれた関連中核技術の開発費は約21億ウォンにとどまる。電力や冷却など中核技術の地上検証に重点が置かれており、実証時期を前倒しすべきだとの主張も示された。
これに対しオ長官は、宇宙AIデータセンター市場の成長可能性に言及し、早期の技術実証が必要だとの見方に同調した。
宇宙航空庁はロケット能力の強化に向け、再使用可能な次世代ロケットの開発も進めている。2028年には全長約12メートル規模の実証機で再使用技術を検証し、2032年までにメタン燃料ベースの次世代ロケットのハードウェア開発を終える計画だ。
ただ、開発の過程では一部で日程の遅れもあったという。オ長官は「時間を無駄にした面がある」とした上で、「当初目標通りに任務を完遂するため、現在は設計を迅速に進めている」と説明した。
さらにオ長官は、「2032年までにハードウェアとして再使用可能なロケットを完成させ、2032年の月面着陸任務後には実際の運用を通じて技術を高度化する」と述べた。宇宙航空庁は、再使用ロケットの実運用を2033年から試行できるとみている。