画像=Reve AI

一部の低価格Android端末が、出荷前の段階ですでにマルウェアに感染したまま流通していたことが分かった。ユーザーが追加でアプリを導入しなくても、広告詐欺や各種サイバー犯罪に悪用されるおそれがある。

米TechRadarが12日付で報じたところによると、セキュリティ企業Bitdefenderは、一部のAndroid端末でファームウェアにマルウェア「Midnight Mimosa」があらかじめ組み込まれていた事例を確認した。

感染端末は過去約2年間で150カ国以上から数千台規模で検出された。特に多く確認された国・地域として、メキシコ、フランス、イタリア、米国、ドイツ、ブラジル、スペインなどを挙げている。

感染が確認された端末には、Doogee S200 XやCubot KingKong Xが含まれる。Samsung ElectronicsやAppleの製品を装った端末からも、同様のマルウェアが見つかった。

このマルウェアは、OSのシステムアプリを装って高い権限を取得するのが特徴だ。攻撃者はその権限を悪用し、ユーザーに気付かれないままアプリの導入や削除を行うほか、追加のマルウェアを遠隔で実行できるという。

Bitdefenderは、天気アプリやファイルマネージャー、アプリロックツールなどを装った悪性アプリを少なくとも32件確認した。これらは画面に表示されない広告ウィンドウを生成し、不正な広告表示やクリックを発生させることで収益化していた。

一部の悪性アプリには、感染端末を外部通信の中継用プロキシとして利用する機能も組み込まれていた。攻撃者はこれを、DDoS攻撃やスパム送信、金融詐欺などに悪用できるとされる。

Google Play上でも、同様の広告詐欺コードを使ったアプリ13本が確認された。ただし、こちらはユーザー自身がインストールし、必要な権限を許可しなければ動作しない点が異なる。

こうしたマルウェアは除去が容易ではない。システム領域に組み込まれている場合、通常のアプリ削除では対応できず、ファームウェアの復旧など追加の技術的措置が必要になる。

今回の事例は、スマートフォンを選ぶ際に価格や仕様だけでなく、製造・流通段階を含めたセキュリティの信頼性も重要であることを改めて示した。

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