企業セキュリティの最大リスクとして人的ミスを挙げる声が多かった。写真=Shutterstock

Kaseyaが実施したサイバー脅威に関する調査で、企業セキュリティにおける最大のリスクとして「人的ミス」が浮上した。世界約60カ国のマネージドサービスプロバイダー(MSP)やIT専門家1,132人を対象に調べたところ、今後12カ月で最も懸念する侵入経路として、68%が人的ミスを挙げた。リソース不足を課題とする回答も77%に上った。

TechRadarが(現地時間)13日に報じた。Kaseyaは今回の調査で、ハッキング技術の高度化が進む一方、フィッシング被害やセキュリティ手順の不徹底といった人的要因が依然として大きなリスクになっていると分析している。

調査では、回答者の68%が今後12カ月で最も警戒する攻撃経路として人的ミスを選んだ。これには、ソーシャルエンジニアリングの被害や、不注意による操作ミスなどが含まれる。メール経由の攻撃を懸念するとの回答は55%だった。

実際にセキュリティ事故を経験した組織でも、同様の傾向がみられた。直近3年間に事故を経験した組織では、原因として「ユーザーの不注意な行動」や「だまされやすさ」を挙げた回答が41%、「セキュリティ教育の不足」は40%だった。

コンプライアンス対応だけでは十分な防御につながりにくい実態も明らかになった。約65%は、追加対応なしでもセキュリティ関連のコンプライアンス監査を通過できると答えた一方、49%は文書やポリシーの不備が監査プロセスで問題になり得ると懸念している。

予算と人員の不足も大きな課題だ。セキュリティリスクの高まりに合わせて予算が増えていると答えたIT部門は20%にとどまった。回答者全体の77%は、リソース不足を抱えているとした。

Kaseyaでセキュリティスイート部門を率いるデービッド・バゲット氏は、「人は完璧ではないが、サイバーセキュリティは依然として多くの場面で、人が毎回正しい判断を下すことを前提にしている」と指摘した。その上で、「真のサイバーレジリエンスとは、ミスを完全になくすことではなく、ミスが起きても耐えられる組織を築くことだ」と強調した。

今回の調査は、企業のセキュリティ対策において、脅威検知技術の強化だけでなく、ユーザーのミスを前提とした予防体制とインシデント対応力の整備が重要であることを示している。

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