Appleの折りたたみスマートフォン「iPhone Duo」は、既存のiPhone向けアクセサリをそのまま使えるケースが限られそうだ。USB-C周辺機器や無線充電器は比較的互換性を維持する一方、ケースや保護フィルムは新形状に合わせた専用品が必要になる見通しだ。
米Engadgetが12日(米国時間)に報じたところによると、iPhone Duoは従来のiPhoneとは異なるフォームファクターを採用しており、アクセサリの互換性は製品カテゴリーごとに差が出る。特にケースと画面保護製品は、折りたたみ構造を前提に選ぶ必要があるという。
本体サイズは、開いた状態で164.6×117.8×5.2mm、閉じた状態で84.1×117.8×11.3mm。一般的なバータイプのiPhoneとは外形が大きく異なるため、既存ケースの流用は難しい。Appleはアクセサリメーカー向けに詳細な寸法図面を提供している。
充電関連アクセサリの互換性は比較的高い。USB-C接続の周辺機器は継続利用しやすく、背面カメラ下に配置された無線充電用の磁気コイルにより、既存のMagSafeおよびQi2対応充電器も基本的に利用できる。
ただし、従来のiPhoneサイズを前提にしたMagSafeアクセサリは、本体サイズに合わず干渉する可能性がある。MagSafeバッテリーパックも充電自体は可能だが、本体からはみ出す場合がある。
保護フィルムはさらに注意が必要だ。一般的な強化ガラス製フィルムは、サイズが合っても折りたたみ動作の繰り返しで破損するおそれがある。このため、繰り返しの屈曲に対応した熱可塑性ポリウレタン(TPU)やポリエチレンテレフタレート(PET)素材の柔軟なフィルムが代替候補として挙がっている。
アクセサリメーカー各社も、iPhone Duo向け製品の投入を進めている。ESRは、ヒンジまで覆うビーガンレザー製のマグネットケースや、レンズ保護を兼ねたキックスタンド付き製品を用意した。
Mousは、防弾チョッキにも使われるアラミド繊維を採用し、厚みの増加を約1.7mmに抑えたケースを紹介した。Spigenは折りたたみ構造をスタンドのように使える製品を打ち出し、Armor Caseは保護性能を重視した設計を採用している。
Apple Pencilへの対応も限定的だ。Appleは今後のソフトウェアアップデートで、USB-C版Apple PencilをiPhone Duoで利用できるようにする計画という。一方、Apple Pencil 2とApple Pencil Proには対応しない。
背景には充電方式の違いがある。USB-C版Apple Pencilは本体のUSB-C端子で充電とペアリングを行うが、他モデルに対応させるには、端末側からペンへ給電する別の無線充電設計が必要になる。Appleは、こうした構成が端末の厚みやコスト、重量の増加につながると判断したとみられる。
車載ホルダーは固定方式によって互換性が分かれる。MagSafeやQi2を使うマグネット式は概ね利用できる一方、クリップで固定する機械式は、iPhone Duoのサイズに対応するか事前確認が必要だ。
iPhone Duoは、充電関連アクセサリでは一定の既存互換性を維持しつつ、ケースや保護フィルムといった保護アクセサリでは新たな買い替え需要を生みそうだ。Apple Online Storeでも、互換性を確認できるサードパーティー製アクセサリを選別して販売している。
ユーザーは手持ちのアクセサリを一律に買い替える必要はないが、製品ごとの互換性確認は欠かせない。とりわけケースと保護フィルムは、サイズの適合だけでなく、折りたたみ構造への対応やヒンジ保護の有無まで含めて選ぶ必要がある。