Appleが、販売が想定を下回ったとの見方もある「iPhone Air」の後継機開発を継続しているもようだ。米ITメディア9to5Macは12日(現地時間)、第2世代モデル「iPhone Air 2」が、超薄型設計の弱点を補う方向で準備されていると報じた。
最大の変更点として取り沙汰されているのはカメラ構成だ。第1世代は薄さを優先して背面カメラを1基に絞ったが、後継機では第2カメラを追加する可能性が高いという。
複数のサプライチェーン情報や海外報道を踏まえると、新たに加わるカメラは望遠ではなく超広角となる公算が大きい。実現すれば、標準モデルのiPhoneと同様に、広角と超広角のデュアル構成になる見通しだ。
投入時期は当初想定から後ろ倒しとなっている。iPhone Airについては販売が期待に届いていないとの見方があり、Appleが一時、後継機の計画を見直したとの情報も出ていた。
報道によると、Appleはエンジニアやサプライヤーに対し、次期iPhone Airを開発ロードマップからいったん外したと伝えた一方、新たな発売時期は示さなかったという。ただ、計画そのものが白紙になったわけではなく、第2世代機の開発は続いているとされる。
性能面では、「A20 Pro」チップの搭載が有力視されている。「iPhone Air 2」には、現行モデルのA19 Proに代わって次世代のA20 Proが採用されるとの見方が出ている。
A20 Proは、Apple初の2nm世代のiPhone向けプロセッサになる可能性がある。限られた実装スペースの中で、性能と電力効率の両立を図る狙いとみられる。
パッケージング技術の刷新も注目点だ。A20 Proには、システムオンチップとDRAMをウエハー段階で統合する、ウエハーレベル・マルチチップモジュール技術が採用されるとの観測が出ている。
これにより、性能向上と消費電力の低減が期待される。
バッテリーも改良対象とみられている。サプライチェーン情報によると、「iPhone Air 2」のバッテリー容量は3500mAhになる見込みだ。
第1世代の3149mAhから1割超増える計算で、A20 Proによる電力効率の改善が加われば、駆動時間の延長も期待される。ただし、実際のバッテリー持続時間は利用条件によって変動するため、最終的な評価にはAppleの正式発表を待つ必要がある。
放熱機構の見直しも取り沙汰されている。「iPhone Air 2」には、ベイパーチャンバー冷却システムが採用される可能性があるという。
Appleは「iPhone 17 Pro」でこの技術を初採用し、放熱性能と持続性能の向上を打ち出した経緯がある。「iPhone Air 2」にも適用されれば、高負荷時の温度上昇を抑え、性能維持に寄与する可能性がある。
発売時期はなお流動的だ。「iPhone Air 2」は当初、2026年9月に「iPhone 18 Pro」シリーズと同時投入されるとみられていたが、足元では2027年春に標準モデルの「iPhone 18」とあわせて発売する案も取り沙汰されている。
こうした日程見直しは、超薄型ラインの製品性や仕様構成を再調整する流れの一環と受け止められている。
最終的な焦点は、薄さを維持しながら、第1世代の弱点と指摘されたカメラ、バッテリー、発熱対策をどこまで補えるかにある。Appleが一時、後継機を製品計画から外したとされる経緯もあり、最終仕様と投入時期にはなお調整の余地が残っている。