ビットコインのイメージ写真=Shutterstock

ビットコインを巡る投資家心理が冷え込んでいる。恐怖・強欲指数は8月の上昇局面以降で低水準となる56まで低下し、価格も軟調に推移した。現物ETFからは資金流出が続いており、予測市場では10月中に8万ドルまで下落する確率が56%に上昇している。

12日付のDecryptによると、暗号資産の投資家心理を示す恐怖・強欲指数は同日56となり、1週間前の67から低下した。8月26日に付けた年初来高値の82も大きく下回った。

同指数は0〜100の範囲で投資家のリスク選好を示すもので、0は「極端な恐怖」、100は「極端な強欲」を意味する。8月末までは「極端な強欲」圏にあったが、足元では「中立」水準まで低下した。

ビットコイン価格も弱含みで推移した。週初めには8万6978ドルまで上昇したが、8日には一時8万1749.83ドルまで下落し、約6%下げた。その後はいったん持ち直したものの、週ベースでは約4%安となった。

投資家心理の悪化は資金フローにも表れている。ビットコイン現物ETFは先週水曜日に4億8490万ドルの純流出となり、6月以降で最大の日次流出を記録した。翌日も2億4410万ドルの純流出となった。金曜日は2110万ドルの純流入に転じたが、10月累計では3億8630万ドルの純流出となっている。

イーサリアム関連ファンドも9営業日連続で資金流出となり、10月の累計流出額は6億3500万ドルに達した。

マクロ環境の悪化も、ビットコインを含む暗号資産市場全体の重しとなった。ブレント原油は先週、1バレル101ドルを上回った。30年物米国債利回りは5.70%まで上昇し、2002年以降の高水準を付けた。同日には株式、金、ビットコインがそろって下落した。

市場では、暗号資産固有の材料というより、マクロ要因主導のリスク資産売りとの見方が広がっている。

原油高は輸送や製造、農業、旅行のコストを押し上げ、消費者物価の上昇につながる可能性がある。物価圧力が強まれば、米連邦準備制度理事会(Fed)の利下げ余地は狭まる。

加えて、国債利回りの上昇はリスク資産選好を一段と弱めやすい。30年物米国債利回りが5.70%まで上昇すれば、資金がリスク資産から安全資産へシフトする可能性がある。ビットコインは株式と同様にリスク資産とみなされやすく、金利上昇や金融引き締め懸念が強まる局面では下押し圧力を受けやすい。

予測市場でも強気見通しは後退している。Myriadでは、10月中にビットコインが8万7500ドルに到達する確率は45%とみられており、7日時点の55%から低下した。9万ドルに達する確率も、同期間に36%から28%へ下がった。

一方で、下値シナリオへの警戒は強まっている。Myriadの参加者は、10月中に8万ドルまで下落する確率を56%と見込む。7万7500ドルまで下げる確率は33%、7万5000ドルまで下落する確率は20%だった。

ビットコインは夏場の反発を受け、弱気相場を脱したとの期待を高めていた。実際、8月の上昇局面では24.9%上昇しており、Fundstratの共同創業者でBitMine会長のトム・リー氏が弱気相場の終了に言及したこともある。

ただ、恐怖・強欲指数が中立水準まで低下し、ETFからの資金流出も続くなか、市場の焦点は続伸期待からマクロ環境と追加調整リスクへ移りつつある。

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