写真=AITOの大型SUV「AITO 9」

中国Seres GroupのプレミアムEVブランドAITOは、2027年秋に欧州市場へ参入する方針を明らかにした。2026年のパリモーターショーで「AITO 9」を含むSUV4車種を披露し、現地販売に向けた準備を本格化する。

Electrekが12日付で報じたところによると、AITOは同ショーで「AITO 9」「AITO 8」「AITO 7」「AITO 6」を公開し、欧州進出計画を発表した。

Seres Groupの副社長、クリフォード・カン氏は、「AITOの新しいラグジュアリーは、伝統的なラグジュアリーとテクノロジー志向のラグジュアリーが融合する地点にある」と述べ、先端技術を前面に打ち出すブランド戦略を強調した。

今回披露した車種は、中国市場でBEVとレンジエクステンダーEV(EREV)として展開しているSUV群だ。最上位モデルのAITO 9は全長5285mm、ホイールベース3125mmで、最高出力は497kW、0~100km/h加速は4.6秒。AITO 6は全長4960mmの2列シートSUVで、BEV仕様の最高出力は340kWとしている。

欧州展開に向けては、EUで全車種の型式認証取得を進める。Euro NCAPの衝突安全評価では最高評価の5つ星獲得を目標に掲げた。あわせて、現地の道路環境に合わせた車両セッティング、多言語の音声制御、運転支援機能のローカライズ、サービス網の構築にも取り組む。

AITOは2025年、中国で42万6000台を販売した。一方で、足元では業績に減速感も出ている。Seres Groupは2026年上半期に17億2000万人民元の純損失を計上した。

事業体制にも変化があった。9月にはSeresが製品企画やデザイン、販売・サービス運営を担う体制に改め、Huaweiは技術支援を軸とする役割に移った。

欧州参入を巡っては、関税や規制も不確定要素となる。中国製EVに対するEUの追加関税に加え、ハイブリッド車の輸入規制が価格競争力に影響する可能性がある。

AITOは、欧州での販売価格や参入国、流通パートナーを現時点で明らかにしていない。認証取得の進捗、サービス網の整備、ブランド認知の確立が、現地展開の成否を左右しそうだ。

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