写真=NVIDIA

NVIDIAは、ストリーミング端末「Shield TV Pro」の米国価格を50%引き上げた。AIサーバー需要の急拡大を背景にメモリ価格が高騰しており、その影響が発売から年数を経た製品にも及んだ格好だ。

Gigazineが12日付で報じたところによると、同社は10月2日から米国での販売価格を199.99ドルから299.99ドルに改定した。発売当初と比べると約1.5倍の水準となる。

Shield TV Proは、2019年10月に投入されたAndroid TVベースのストリーミング端末。NVIDIA Tegra X1+プロセッサ、3GBメモリ、16GBストレージを搭載し、AIによる4KアップスケーリングやDolby Vision、Dolby Atmosに対応する。Plex Media Serverの運用も可能だ。今回の値上げ後も仕様変更はない。

NVIDIAは値上げの理由について、部材コストの上昇を挙げた。広報担当者はIT系メディアArs Technicaに対し、「メモリを含む部品価格が業界全体で大幅に上昇した」と説明した。

背景には、AIデータセンターの拡大に伴うメモリ需給の逼迫がある。半導体各社が採算性の高いサーバー向け製品へ生産能力を振り向けるなか、コンシューマー向けメモリ供給にも、しわ寄せが及んでいるとの見方が出ている。

市場調査会社TrendForceは、今年第4四半期の汎用DRAMの契約価格が前四半期比で10〜15%、NANDフラッシュは15〜20%上昇するとの見通しを示している。影響はスマートフォンやPCにとどまらず、TV関連機器を含む幅広い電子製品に広がっている。

Shield TV Proは、発売から約7年を経た現在も生産が続いている。NVIDIAでハードウェアエンジニアリングを担当する役員のアンドリュー・ベル氏は1月のインタビューで、「Shield製品群の販売量は10年近く安定的に維持されてきた」と述べていた。

AIブームによる部材高は、旧世代ハードウェアの価格維持にも波及し始めている。

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