ビットコイン相場で、8万4000〜8万5000ドルの上値抵抗帯を突破できるかが短期的な焦点になっている。オンチェーン分析企業CryptoQuantの寄稿アナリスト、ダークポストは取得価格分布を基に、同水準を主要な抵抗帯、7万7000〜7万9000ドルを下値支持帯と位置付けた。
ブロックチェーンメディアのCoinpostが12日に伝えた。ダークポストは、ビットコイン価格が8万3000ドルだった時点で、資金流入の53%がそれを上回る価格帯で発生していたと分析した。足元の水準で買った投資家は、市場参加者の過半より低い取得単価で保有していることを意味するという。
取得価格分布は、流通するビットコインがどの価格帯で買われたかを集計するオンチェーン指標。この指標では、8万4000〜8万5000ドルが最大の価格帯クラスターとして確認された。ダークポストは、この水準について売買が集中しやすく、ビットコインが明確に上抜ける必要がある節目だとみている。
過去に買いが集まった価格帯に相場が戻ると、含み損を抱えていた投資家の戻り売りが出やすくなり、上値抵抗として機能しやすい。このため、市場では8万4000〜8万5000ドルを短期的な上値の分岐点として注視している。
一方、下値では7万7000〜7万9000ドルが主要な支持帯として意識される。ダークポストは、このレンジが下落局面で相場の下支えになり得るとの見方を示した。市場では、上値抵抗帯と下値支持帯の間で、短期レンジがどこまで維持されるかを見極めようとしている。
記事作成時点で、ビットコインは8万3600ドル前後で推移していた。2025年10月6日に付けた史上最高値の12万6080ドルと比べると、なお約34%低い水準にある。高値からの乖離が大きいだけに、戻り局面で売り圧力をこなせるかが反発の持続性を測る材料となりそうだ。
今回の分析が公表されたタイミングにも注目が集まる。昨年10月10〜11日には、ドナルド・トランプ米大統領による対中関税の発表をきっかけに市場が急落し、暗号資産市場全体で190億ドル超の強制清算が発生した。今回の分析投稿は、その急落から1年が経過した週末に掲載されたという。
取得価格分布は、単なる価格水準ではなく、実際の投資家がどの水準で買ったかを示す指標として使われる。ビットコインが8万5000ドルを明確に上抜ければ、主要な売り圧力帯をこなしたサインとなる可能性がある。反対に、7万7000〜7万9000ドルを割り込めば、下値支持の強さが改めて試されることになる。市場は当面、この2つの価格帯での売買動向を注視するとみられる。