日本で一時代を築いた折りたたみ型フィーチャーフォン、いわゆる「ガラケー」が終幕を迎えつつある。スマートフォンの普及がほぼ飽和するなか、国内主要キャリアの3Gサービス終了が出そろい、従来型携帯電話の縮小が一段と鮮明になった。
Engadgetが11日付で報じたところによると、国内最大手の移動体通信事業者であるNTTドコモは今年3月、3G通信サービス「FOMA」とモバイルインターネットサービス「iモード」を終了した。KDDI(au)とソフトバンクも、それぞれ2022年と2024年に3Gサービスを停止している。
ガラケーは「ガラパゴス携帯」の略称で、日本市場で独自の進化を遂げた携帯電話を指す。物理キーパッドを備え、耐久性が高いことに加え、ワンセグ受信、赤外線通信による連絡先共有、交通系カードや少額決済への対応など、多機能端末として普及した。
独特なデザインや携帯ストラップ文化も人気を支えた。Kyoceraなどのメーカーはその後、折りたたみ型の筐体にAndroid OSと4G通信を組み合わせた「ガラホ」を投入し、後継需要を取り込んできた。
ただ、市場縮小の流れは止まらなかった。NTTドコモ モバイル社会研究所によると、日本の携帯電話利用者に占めるスマートフォン比率は2021年に90%を超え、2026年には98.3%に達した。
MM総研の集計では、2025年度上期のフィーチャーフォン出荷台数は34万3000台と、前年同期比25.3%減だった。一方、スマートフォンの出荷は増加した。
3G終了の影響は携帯電話にとどまらない。旧型のカーナビ、自動販売機、無人駐車場など、従来の通信網に依存していた機器にも影響が及んだ。日本では約50万人の利用者と400機種以上の端末が影響を受けたと推計されている。
高齢利用者のスマートフォン移行支援も課題になっている。ドコモは店舗で、ウェブ検索や画面操作などを教えるスマートフォン教室を運営している。
もっとも、4G対応の折りたたみ型携帯電話は引き続き利用できる。今回のガラケー退場は、折りたたみ型という形状そのものの終わりではなく、日本独自の3G携帯電話エコシステムが幕を下ろしつつあることを意味する。