XRPL上で処理されるx402対応のエージェント決済件数が、累計1341万件を超えた。RippleXのエンジニアリング責任者であるジェイ・アヨ・アキニェイル氏は最新統計を公表し、現在の増加ペースが続けば、累計件数はXRPコミュニティの想定より早く1億件に達する可能性があるとした。
ブロックチェーンメディアのThe Crypto Basicが10日報じた内容によると、同氏はXで関連データを共有した。XRPL上のエージェント決済は、7月8日時点で累計100万件だったが、同月22日には140万件へと約40%増加。その後も増勢が続き、今月に入って1300万件を突破したという。
成長要因について同氏は、AIエージェントの増加とブロックチェーン基盤の改善を挙げた。オンチェーンデータを集計するアカウント「t54」によれば、7月22日時点の累計決済件数は1341万7943件。直近7日間の1日平均は21万6145件だった。エージェント決済は現在、XRPLのネットワーク活動全体の約25%を占めるとしている。
周辺サービスの拡大も進んでいる。集計では、稼働中のエージェントは178、x402加盟店は166、決済に対応するサービスは2289に上る。AIエージェントが利用するサービス群と、それを支える決済環境が並行して広がっている格好だ。
アキニェイル氏は開発者に対し、こうした需要を取り込む新たなアプリケーションの構築を呼びかけた。すでにAIエージェントがAPI、データ、計算資源への需要を生み出しているとし、XRPLで開発する利点として、低コスト、迅速な決済確定、拡大するAI向けツール群を挙げた。
Rippleも6月、開発支援策として「XRPL AIスターターキット」を投入した。エージェント決済ソリューションの開発に必要なツールやドキュメント、統合機能を提供するもので、x402プロトコルを基盤にXRPとRippleUSD(RLUSD)での決済に対応する。AIエージェントが別個のアカウントベース決済を介さず、API呼び出しやモデル推論、計算資源の利用料金を支払えるよう設計した。
中核技術のx402は、HTTPベースのオープンなインターネット決済標準だ。既存のインターネット基盤上で、サービス提供者が決済を要求し、AIエージェントがデータやソフトウェアツール、計算資源の利用料を自動的に支払えるようにする。
x402はCoinbaseが開発し、現在はLinux Foundation傘下のx402 Foundationが運営を担う。Rippleもプレミアメンバーとして参画しており、XRPLにおけるエージェント決済の拡大は、AI向け決済標準の普及と開発者エコシステムの拡大にもつながっている。
今回の統計は、XRPLが暗号資産の送金基盤にとどまらず、AIエージェントの実利用を支える決済インフラとして用途を広げていることを示している。決済件数の増加と開発ツールの拡充が並行して進んでいる点も、市場の関心を集めそうだ。