XRPが2017年の強気相場並みの上昇率を再現した場合、長期的に630〜660ドルへ達する可能性がある――。こうした試算を、暗号資産アナリストのパトリック・L・ライリー氏が示した。ただし、足元で注目すべきなのは高値目標そのものではなく、1ドル近辺の支持線を維持しつつ、2025年高値圏の3.5〜3.6ドルを回復できるかどうかだ。
The Crypto Basicが10日(現地時間)に伝えた。ライリー氏はXRPの週足チャートをもとに、2017年のブレイク後に記録した上昇率を現在の価格構造に重ね合わせ、長期の価格シナリオを提示した。
今回の分析のポイントは、過去の値幅をそのままなぞるのではなく、上昇率を現在の相場に適用した点にある。その結果、対数チャート上では試算ラインの上限が650ドル近辺に位置付けられた。ただ、これはあくまで過去の上昇率を再現した場合の想定であり、同規模の急騰を見込むものではない。
足元のXRPについては、長期目標よりもまず短期の支持線維持と抵抗線突破が重要になる。分析で用いたチャートでは、XRPは約1.3758ドルで取引されていた。該当週のローソク足は約1.5203ドルで始まり、一時1.3188ドルまで下落。週間では約9.5%安となった。
上値の最初の節目として示されたのは、前サイクル高値圏に当たる3〜3.6ドルだ。下落トレンドラインを上抜け、この水準を回復して初めて、長期の上昇シナリオに現実味が出てくるという。その先の目安としては、対数チャネルを基準に12ドル、165ドルが示され、さらに長期の上昇経路は650ドル近辺まで伸びる構図となっている。
一方、下値の目安として最も近い支持線に挙げられたのは、直近週の安値である1.3188ドルだ。長期的な相場構造を維持するうえで重要なゾーンは0.95〜1.00ドルで、長期上昇トレンドラインと接するほか、上昇率比較における起点にもなる。この1ドル前後の支持帯と上昇トレンドラインが同時に崩れれば、長期シナリオの前提も揺らぐ可能性がある。
週足では、長期上昇トレンドラインと2025年高値から続く下落トレンドラインが収れんしている。両ラインの間隔は2026年末から2027年初にかけて狭まる見通しで、当面の焦点は高い目標値そのものではなく、支持線を維持したまま値幅の収れん局面を上放れできるかにある。
チャートには、2027年まで延長した長期チャネル上限の参考水準として1300ドル近辺も示された。ただ、これも確定的な目標値ではない。ライリー氏は、XRPが短期的に3桁台へ上昇することを意味するものではないとしたうえで、まずは下落トレンドラインを突破し、2025年高値圏の3.5〜3.6ドルを回復する必要があると強調した。
この分析の主眼は、長期の到達目標を示すことよりも、足元の価格構造をどう見るかにある。過去の上昇率を単純に当てはめた試算値が注目を集める一方で、実際の焦点は1ドル近辺の支持維持と、週足ベースでの収れん局面の上放れというテクニカル条件にある。