トランプ米大統領の呼称見直しを受け、Big Techでも「SI」表記の採用が広がっている。写真=ホワイトハウス

ドナルド・トランプ米大統領が、人工知能(AI)を「スーパーインテリジェンス(SI)」と呼ぶ方針を打ち出し、連邦行政府の公文書でも表記見直しを進めている。これに呼応する形で、シリコンバレーの主要企業でも新たな呼称の採用が相次いでいる。

11日付のThe Vergeによると、トランプ氏は「従来のAIよりも、SIの方が技術の発展段階をより正確に表している」と主張した。先月29日には、連邦行政府の公式文書やWebサイトで、AI表記をSIに置き換えるよう求める大統領令に署名したという。

トランプ氏はこのところ、自身が立ち上げたソーシャルメディア「Truth Social」でも関連発言を続けており、「AIという表現を使い続ける人はホワイトハウスの敵とみなす」と投稿した。

シリコンバレーでは、イーロン・マスク氏がいち早く反応した。マスク氏は「SpaceXAI」を「SpaceXSI」に改めると発表。Marc Benioff氏(Salesforce最高経営責任者)も、自社の「AIFORCE」を「SIFORCE」に変更する計画を明らかにした。

Nvidiaも公式発表に新用語を反映した。8日に公表した、今後5年間で米国の科学研究に10億ドル(約1500億円)を投じる支援策では、投資分野の1つとして「スーパーインテリジェンス研究」を盛り込んだ。ジェンスン・フアン氏(Nvidia最高経営責任者)は、トランプ氏が大統領令を発表したイベントにも出席していた。

サティア・ナデラ氏(Microsoft最高経営責任者)も、AIの安全確保に向けた緊急停止装置の必要性を訴えた直近の投稿で、「SI」という表現を繰り返し使用した。

もっとも、大統領令の対象は連邦行政府に限られ、民間企業に名称変更を義務付けるものではない。一般にSIは、人間の知的能力を上回る高度なAIを指す言葉であり、従来のAIとは意味合いが異なる。

The Vergeは、トランプ第2期政権の発足以降、Big Tech各社がホワイトハウスとの関係改善に積極的に動いていると指摘。今回の呼称見直しへの対応にも、その姿勢が表れていると分析した。

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