MetaとOpenAIのAIエージェント「Muse」と「Dots」(写真=Meta、OpenAI)

MetaとOpenAIが、ユーザーが席を外した後も処理を継続する常時稼働型AIエージェントの展開を進めている。いずれもクラウドコンピューティングを活用するが、想定用途や実行環境、権限制御、料金、学習データの扱いには違いがある。

Engadgetが11日付で報じたところによると、Metaは先月8日に「Muse」の提供を開始し、OpenAIは同月末にChatGPTへ「Dots」を追加した。Museは買い物や旅行計画、メール送信、価格追跡といった日常的なタスクを主な対象とする。一方、Dotsは長期的な調査や複数アプリにまたがる作業、反復業務の処理を重視する。

Museは独立したセキュアな仮想マシン上で動作し、専用アプリ、Web、WhatsAppから利用できる。これに対し、DotsはChatGPTに統合されたGPT-6 Astraベースのサービスだ。各Dotsは個別のクラウドコンピュータに接続されたプラグインを利用し、ユーザーの承認があればローカルPC内のファイルにもアクセスできる。

両サービスとも自律的に動作するが、操作に制限は設けられている。Museはメール送信や購入などセンシティブな操作の前にユーザーの承認を求める。Dotsも権限設定やカスタムルール、自動レビューによって行動を制御する。特に、自律的に行う情報収集は読み取り専用で実施される。

料金差も大きい。Museは利用制限付きで無料プランを用意し、「Power」は月額20ドル、「Maximum」は月額100ドルで提供する。Dotsは個人向けでは月額100ドルの「ChatGPT Pro 100」から利用できる。法人向けの「Business Premium」は年払いの場合、1ユーザーあたり月額100ドルとなる。

プライバシー対応も重要な比較ポイントだ。Metaは、Museの仮想マシン上のデータを広告システムと共有しないとしている。一方で、AIモデル改善に向けたデータ利用については、別途オプトアウトが必要だ。OpenAIも、個人アカウントでのDotsの利用履歴を、設定に応じてモデル学習に活用できるとしている。

提供地域にも制限がある。Museは米国とカナダで提供されており、Dotsは一部の料金プランと地域で段階的に展開している。AIが代行する業務の範囲が広がるほど、アカウント権限の管理やデータ統制の重要性は一段と増しそうだ。

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