「GTA 6」の流出を名乗る匿名人物が、ゲーム全体のビルドを公開する条件として、自身が関与したとされるSolana基盤ミームコインの時価総額3000万ドル達成を提示した。大型タイトルの流出騒動が暗号資産の宣伝と結び付けられた格好で、実際に完全版ビルドを保有しているのかどうかに注目が集まっている。
ブロックチェーンメディアのU.Todayによると、匿名の流出者「サイバーリーク」は10日、「The Offer」と題した告知を通じて、ストーリー全編を含むプレイ可能な「GTA 6」のビルドを保有していると主張した。その上で、公開の条件として、宣伝している「CYBERLEEK」トークンの時価総額が3000万ドルに到達する必要があるとした。
CYBERLEEKトークンの時価総額は現在約287万ドルで、目標には大きく届いていない。ゲームの流出情報とトークン価格を直接結び付けたことで、流出騒動を利用した投機的な販促ではないかとの見方も出ている。
サイバーリークは、Take-Two Interactiveに対しても別の要求を示した。流出を避けたいのであれば、実物ディスクの提供を約束したうえで謝罪文を出すべきだとしている。ただ、サイバーリークが実際に「GTA 6」全体のビルドを確保しているのか、またそれが直ちに実行可能な完全な形なのかは確認されていない。
「GTA 6」を巡る流出は、8月18日以降に再び拡散した。サイバーリークは、主人公のジェイソンとルシアが登場するゲームプレイ映像を順次公開し、ゲーム内の活動シーンも示した。公開映像の一部にはウォーターマークや暗号資産の宣伝リンクも挿入されていた。
こうした映像には、単なる編集済み素材の寄せ集めではなく、実際の開発ビルドにアクセスしているように見える場面も含まれているとされ、論争が広がった。
Rockstar Gamesはその後、映像が無断で流出した事実を公式に認め、開発チームにとって今回の事件は「胸の痛む経験」だったと表明した。親会社のTake-Two Interactiveも、流出経路の特定と関係者の身元確認に向けた対応に乗り出した。
報道によれば、同社はMicrosoftやDiscordなどのテック企業に対し、流出者の身元確認に向けた召喚状の取得を試みたという。
しばらく目立った動きがなかったサイバーリークは、10月8日に約25分のゲームプレイ映像を追加で公開した。新たなカットシーンや一人称視点の運転シーンに加え、これまで公になっていなかった場面も含まれていたとされる。この追加流出を受け、「全体ビルドを保有している」との主張に改めて注目が集まった。
もっとも、一部のゲームプレイ映像が公開された事実だけで、ストーリーモード全体や完全なプレイ可能ビルドの保有まで裏付けられるわけではない。現時点では、サイバーリークが主張する全体ビルドの実態や、実際に公開可能な状態にあるかどうかは検証されていない。
今回の一件は、ゲーム流出と暗号資産市場への関心、さらには価格上昇期待を結び付けた点でも注目される。サイバーリークは、ゲーム全体を公開する条件として特定ミームコインの時価総額目標を掲げたが、公開の実現性も、トークンがその水準に達するかどうかも不透明なままだ。
なお、「GTA 6」は11月19日にPlayStation 5とXbox Series X/S向けに発売される予定だ。発売を控える中、サイバーリークによる全体ビルド保有の主張が事実として確認されるのか、Take-Two Interactiveが追加の法的対応に踏み切るのかが今後の焦点となる。