DDR5メモリの価格高騰を受け、PCの更新コストを抑える手段としてDDR4対応の旧世代プラットフォームを見直す動きが出てきた。GigabyteはIntelのLGA 1700とAMDのAM4で関連製品の動向を示しており、Intel・AMDの両陣営でDDR4環境の延命が改めて注目されている。
米ITメディアThe Vergeが10月9日(現地時間)に伝えたところによると、Gigabyteは2シリーズのマザーボードが、IntelのLGA 1700ソケットを採用する今後投入予定のプロセッサをサポートすると発表した。
LGA 1700は2021年に第12世代Core「Alder Lake」とともに導入された。導入当初はDDR4とDDR5の両方に対応していたが、Intelは2024年にDDR5専用へ移行していた。
Gigabyteは、DDR4とDDR5の両対応が再び採用され、LGA 1700向けの新チップは2027年初めに投入される見通しだとしている。
Intelはこの件に関する問い合わせに回答していない。今回の動きは、CPUを更新する際に高価なDDR5メモリを同時購入せずに済む選択肢を、改めて市場に示すものと受け止められている。
AMD陣営でも同様の動きがみられる。Gigabyteは8月、DDR4互換のAM4プラットフォーム向けに新たなマザーボードシリーズを公開した。Ryzen 7 5800X3Dの再投入から10周年に合わせた対応としている。
背景にあるのは、DDR4とDDR5の価格差だ。DDR4は2014年に市場投入された規格で、その後、より高速なDDR5が登場した。
通常、10年以上前の規格を前提に新しいハードウェアを購入するのは効率的とは言いにくい。ただ、足元ではメモリ不足を背景に状況が変わりつつある。DDR4も値上がりしているものの、上昇幅はDDR5ほど大きくないとされる。
現在、Corsair VengeanceのDDR5 32GBキットは620ドル(約9万3000円)で、同等クラスのDDR4キットは260ドル(約3万9000円)前後という。DDR4も2025年半ばより高い水準にあるが、DDR5はそれを大きく上回っている。
DDR5は速度と電力効率で優位性を持つ一方、足元の価格負担がその強みを薄めている格好だ。
こうした動きは、メモリ価格の下落が当面見込みにくい現実を映している。既存のDDR4メモリを継続利用したい需要は、しばらく続く可能性が高い。