米預託決済インフラを運営するDTC(The Depository Trust Company)は、株式移管にかかる処理時間を数日から数分へ短縮することを目指し、直接登録システム(DRS)の見直し案を米証券取引委員会(SEC)に提出した。
10月9日付『Defiant』によると、見直し案の柱は、従来のバッチ処理と手作業の工程を減らし、移管手続きを自動化することにある。
現行の仕組みでは、移転代行機関が参加者による「プロファイル預託要請」を承認した後、別途処理を行う必要がある。見直し案が実施されれば、DTCの証券処理システムが指図を自動生成し、参加者のDTC口座に株式を反映する。
DRSは、紙の証券を使わず、DTCを通じた名義保有と、発行会社の移転代行機関の記録上での直接保有との間で株式を移せる仕組みだ。この枠組みは、オンチェーンでの株式登録やトークン化株式を扱うプラットフォームとも接点を持つ。
もっとも、DTCがすべての移管を数分で完了できるとしているわけではない。移転代行機関には引き続き、要請内容の確認・承認や、所有権記録の更新が求められる。
また、証券会社の口座で保有する株式を直接登録へ移す場合、移管手続きを開始できるのはDTC参加者に限られる。移転代行機関は、DTC名義のCede & Co.から投資家名義へ変更する手続きを承認しなければならない。
Securitizeの最高経営責任者(CEO)、カルロス・ドミンゴ氏は10月8日、この提案により、証券口座からトークン化株式への移行ルートをより迅速化できる可能性があるとの見方を示した。Securitizeは7月、自社のSECZ株式をトークン化している。
見直し案の実施にはSECの承認が必要となる。DTCは2026年11月13日の施行を目標としており、日程がずれ込んだ場合でも2027年1月までの導入を計画している。