ドイツのエンジニアリング企業GICONが、ブランデンブルク州シフカウで建設を進めていた高高度風力発電設備が全高365mに到達した。世界で最も高い風力発電設備とされ、11月に稼働を開始する予定だ。
ITメディア「TechRadar」が5日(現地時間)に報じた。設備のハブ高は300m、ローターを含む全高は365m。GICONは、世界で最も高い風力発電設備であり、ドイツで2番目に高い構造物だとしている。
このパイロット設備の定格出力は3.8MW。定格出力そのものは大型風力発電機に及ばないものの、より高い高度の強く安定した風を利用できる点が特徴だ。同社は、同じローター直径の一般的な風力発電機に比べ、年間発電量を約2倍に引き上げられると見込む。年間発電量は約1800万kWhで、約6000世帯分に相当するとした。将来的には、7MW超の設備への拡張も計画している。
建設工法にも特徴がある。外側の格子状構造の内側にタワーを配置し、ストランドジャッキシステムで上方へ引き上げるテレスコピック方式を採用した。大型クレーンへの依存を抑えながら、高さ300mにタービンを設置できるようにしたという。
GICONは、この技術を既存の風力発電所にも適用できるとみている。既存タービンの間に高高度設備を追加する「第2層」方式により、用地を大きく増やさずに発電量を拡大できるとしている。
同社は、ドイツ国内に最大4000基の導入余地があると推計する。一方、実際の発電量の上積み効果や建設コストを踏まえた採算性については、11月の稼働開始後に検証が必要としている。
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