VercelのAI Gatewayで、オープンウェイトモデルが初めて月間の処理トークン比率で過半を占めた。8月の比率は56%に達した一方、支出面では高価格帯のモデルを中心にAnthropicが優位を維持している。
The New StackがVercelのレポートを基に報じたところによると、オープンウェイトモデルのトークン比率は、2025年12月の7%から2026年4月に13%、7月に36%へと拡大し、8月には56%まで上昇した。
Vercelのギジェルモ・ラウチCEOは、日次ベースでは8月22日に62%を記録し、過去最高を更新したと明らかにした。
ラウチ氏は「この流れは、まだ始まったばかりである可能性が高い。企業導入がなお初期段階にあるためだ。ハーネスやコマンドラインツール、統合開発環境、ソフトウェア開発キットなどを、特定モデルに依存しない形へ変えていく必要がある」と述べた。
Vercelは2025年、複数のモデル提供企業のAIモデルを単一インターフェースで利用できる「AI Gateway」を投入した。開発者は、提供企業ごとにAPIキーやアカウント、利用上限を個別に管理する必要がない。
AI Gatewayは、アプリケーションとモデル提供企業の間でリクエストを中継し、利用量とコストを追跡する。こうした仕組みにより、Vercelは顧客の本番環境でどのモデルが使われているかを把握しやすい立場にある。
もっとも、トークン利用量と支出額の構成比は一致しない。オープンウェイトモデルが処理トークンの56%を占めても、支出の56%を占めるわけではない。
Vercelのデータでは、8月のオープンウェイトモデルの支出シェアは、総額1ドル当たり14セント相当と推定された。Vercelは、オープンウェイトモデルの支出比率も上昇傾向にあると説明している。
一方、Vercelのレポートによると、高価格帯の支出ではAnthropicが最大シェアを維持した。8月は、支出全体の1ドル当たり64セント相当がAnthropicのモデル向けだった。Vercelによれば、2025年12月以降、Anthropicの比率が61%を下回ったことは一度もない。同期間の支出額ランキングでも、1位と2位をAnthropicのモデルが占め、3位もAnthropic勢となるケースが多かった。